
クリーンブースを導入することで実験・製造で出来ることが増え、安全に作業が出来るようになります。
皆さんの実験室や製造現場にはクリーンブースは設置されていますでしょうか。

もちろん設置してあってバリバリ使ってるよ。

設置を検討しているよ。

クリーンブースのことは考えたことがなかった…。
など、企業様によって状況は様々かと思います。
今回はクリーンブースを導入することで得られるメリットについてお伝えしていきたいと思います。
クリーンブースとは
そもそもクリーンブースとはどういったものなのでしょうか。クリーンルームとはどのような違いがあるのか説明していきたいと思います。
クリーンブースとは、クリーンルーム内や一般環境の一部分を間仕切り、HEPAフィルターを通して埃や微生物などの異物を除去した清浄度の高い空気を送り込むことで、局所的にクリーンな環境を作り出すための設備です。
一方でクリーンルームとは、一部屋全体をクリーン化したもので、大規模工場には適していますが、広範囲をクリーン化する必要がないような場所で、部屋の一部だけをクリーン化する等の、小回りの利く運用が出来ません。
つまり、広範囲のクリーン化空間が必要な場合はクリーンルーム、部屋の一部などの限られた範囲のクリーン化で十分な場合はクリーンブースと覚えてもらいたいと思います。
クリーンブース使用場所の例
次にクリーンブースを使用している現場の例を紹介していきます。クリーンブースは半導体や精密機器、食品、医療など幅広い業界の製造現場や実験室で使用されています。
【具体例】
・半導体業界の研究設備や製造工程
・食品の包装工程
・電子部品の組み立て工程
・センサー機器の製造工程
・液晶や電気電子部品などの製造工程
・飲料食品や化学、製薬などの製造ライン
・精密測定器や成形機などのホコリ除去
この他にも、コンタミ等を防止しなければならない作業を行う際には、ぜひクリーンブースを使用してほしいと思います。
クリーンブース導入のメリット
次にクリーンブース導入のメリットについてお話したいと思います。
1.様々な製品の品質保持や管理が容易になる
まず第一に、クリーンブースを導入することで空気の清浄度が高くなるため、環境中からのコンタミを減らすことが出来るため、製品の品質保持や管理が容易になります。製品の製造において品質保持はもっとも大切な項目と言えますので、この点がクリアになると、製造業務の効率を向上させることが出来るでしょう。
2.クリーンルームと比較して低コストで導入できる
次に、クリーンルームと比較した場合に低コストで導入できるという点です。冒頭でも触れましたが、クリーンルームは部屋全体をクリーン化するため、導入工事が大規模になります。そのため、工事費用がどうしてもかさんでしまいます。その点、クリーンブースは部屋の中を一部分のみに作るため、小規模・低コストで導入することが可能です。精密な管理が必要な製品や実験が多くない場合に、小規模なクリーン空間がほしいといった場合にクリーンブースはうってつけです。
3.設置が簡単で、短期間に設置できる
クリーンブースはアルミ製の柱と塩ビ製のカーテンで作るのが基本ですので、設置が簡単で短期間のうちに設置することが出来ます。小さいものであれば2週間程度で組み上がります。
4.カスタマイズしやすく、設置場所が制限されにくい
クリーンブースは大きさや性能を用途に合わせてある程度カスタマイズすることが出来ます。例えばクリーンブースの種類には、通常のビニールブースの他に、ビニールブースよりも丈夫で気密性の高いパネルブース、断熱パネルを使用し、精密な温度管理、空調管理が可能な精密空調クリーンブースなどがあります。また、クリーンブースは大きさについても融通が効くため、製造現場や実験室に合わせて設置することが出来ます。
5.幅広いクラスの清浄度を実現できる
前述の通り、クリーンブースには精密空調クリーンブース等、より清浄度の高いクリーンブースもありますし、クリーンルーム内に設置することで、周辺環境以上のクリーン空間を作り出すことが出来ます。例えば、クラス8のクリーンルーム内にクラス5のクリーンブースを設置し、用途によって使い分けることも可能です。
クリーンブースの注意点
一方でクリーンブースには注意点もあります。
1.温度が上昇しやすい
クリーンブースは、周囲を塩ビ製のカーテンで仕切りますので、周辺環境と比較して温度が上昇しやすいです。何も熱源となるような装置等がない場合でも、周辺環境+2℃程度の室温になります。加えてクリーンブースにはクリーンスーツを着用して入室するため、体感温度はさらに+2℃程度高くなるため、合計で+4℃も温度は上昇します。この上、熱源となるような装置を置く場合はさらに温度が上昇するため、注意が必要です。
2.室圧がほとんどないため異物が侵入しやすい
クリーンブースはクリーンルームと異なり、ほとんど陽圧にはなりません。そのため入口を大きく開いてしまうと簡単に周辺環境のゴミや異物が中に入ってしまいます。そのため、クリーンな環境を維持するためには、出入りの際の入り口の開閉は最小限にして、静かに入室することや、こまめな清掃が欠かせません。
3.壁の強度が低い
通常クリーンブースの壁は、塩ビ製のカーテンですので、強度がほとんどありません。誤って何かをぶつけたりしてしまうと簡単に破れてしまいます。そうなると見た目が悪いだけでなく、クリーン度を保つことも難しくなります。
クリーンルームの使用は、温度の上昇に留意することと、作業を静かに、丁寧に行うことが重要です。
コトヒラ工業のクリーンブース、クリーンルーム関連製品
コトヒラ工業はクリーンブースと様々なクリーンブース関連製品を取り扱っています。
1.オーダーメイドクリーンブース KCBシリーズ
豊富な経験と実績で、お見積り・図面作成もスピード対応いたします。オーダーメイドのため、お客様の条件や仕様に合わせた形状での納品が可能です。
リンク:オーダーメイドクリーンブースのご案内 | コトヒラ工業株式会社
2.衣類用ダストクリーナー
食品工場や医薬・化粧品工場などでご好評頂いている衣類用ダストクリーナーが、コンパクト・高静圧になってリニューアル販売されました。海外電源電圧に対応した機種もございます。
リンク:【新製品】衣類用ダストクリーナー(海外仕様)のご案内 | コトヒラ工業株式会社
3.簡易ブース付エアシャワー
シャワーブース(アルミフレーム+静電シート)がセットになった簡易設置型エアシャワーです。組み立てもユーザー様で対応可能なため、業者による設置作業の費用や時間を節約できます。
リンク:Coming soon!
4.FFU(ファンフィルタユニット)
薄型・軽量設計で、設置スペースが少ない場合に最適です。また、省エネ設計、大風量でクリーンブースの環境を整えます。また、単相AC100~240V電源に対応しているため、設置場所での電源確保が容易です。
リンク:Coming soon!
5.毛髪検知システム 「毛髪探偵」
AI画像処理で食品工場用ユニフォームに付着した毛髪を最短5秒で確実に検知し、付着箇所を画面に表示し、毛髪の除去をアシストします。
リンク:Coming soon!
最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。いかがでしたでしょうか。
クリーンブースを導入することで、製品の製造や管理が容易になります。コトヒラ工業ではオーダーメイドクリーンブースからクリーンブース関連製品まで取り揃えており、お客様の作業環境を整えるお手伝いをさせていただきます。クリーンブースの設置や、その他クリーンブース周辺機器や環境についてのご相談は、是非コトヒラ工業にお寄せください。
